棚の作り方


リビングのデッドスペースに収納棚を作ったのでご紹介します。

サイズ:W40 D:25 H:2400
材料:柱・・・棚受け付柱材
   棚板・・・パイン集成材
   扉・・・パイン集成材
   側板・裏板・・・MDF
   その他・・・ネジ・L字金具・木工ボンド・スライド蝶番(掘り込み不要タイプ)・マグネットキャッチ・ツマミ
こちらが今回棚を設置するデッドスペースです。幅40cm、奥行き25cm、高さ240cmです。 そもそも何故こんなスペースがあるのかということですが・・・ 我が家はトヨタホームで建てています。トヨタホームは工場で箱を作り、それをトラックで運んできて繋げる、という建築方法 なんですが、このとき4つの箱の柱が集まってくる場所が、このような感じで出っ張ってくる、というわけです。 どうしても邪魔な場所は補強材を入れることで柱を抜くこともできますが、それもフロアに1箇所程度しかできません。 なるべく邪魔にならない場所に柱の集まりを作るように間取りを考えましたが、どうしてもここに妙なスペースができて しまいました。そこで、このどうしようもないデッドスペースを収納にしようということになったのです。 最初は既製品を購入するつもりだったのですが、ぴったりサイズの収納はありませんでした。微妙な隙間ができたりすると 気持ち悪いし掃除もしにくいので、ぴったりサイズの収納を作ることになりました。
収納の大雑把な構造は、壁に傷が付かないように3面をMDFで囲い、内側に棚受け用の溝の入った支柱を4本立て、 そこに棚板を乗せて扉を付ける、という感じです。
まず、3面を囲うMDFを切り出します。MDFを床に直接乗せると、幅木とMDFの間に幅木の厚み分の隙間ができてしまうので、 MDFは幅木の上に乗せて幅木と廻縁の間にMDFを挟むような感じにします。 そのため、天井の高さから幅木と廻縁の長さを引いた長さが必要なMDFの長さになります。 長さ180cmのMDFを買ったので、足りない分は継ぎ足します。 切り出したMDFに、柱をボンドで貼り付け、さらに木ネジでとめます。柱も180cmだったので、 こちらも継ぎ足します。MDFは幅木の上に乗せますが、柱は床につけるので、 同じ長さでも繋ぎ目は少しズレることになります。
部品を作ったら設置していきます。
まず、奥の面にMDFを立てますが、これも直接床に置かず、幅木に乗せます。 長さが足りないので継ぎ足しています。 次に、先ほど柱を接着したMDFを左右の壁に沿って立てます。 幅木とMDFはほぼ同じ厚さなので、柱を床に立てると、幅木と柱の隙間にちょうどMDFが入るようになっています。 床に傷を付けないように、柱の底面には傷防止のフェルトを貼り付けています。
ただ壁に沿ってMDFを立てているだけでは倒れてくるので、倒れないように固定します。 柱の上の方の棚受にちょうどの幅に切った棚板を入れると左右の棚が倒れなくなります。 さらに、タンスなどの転倒防止用に売っている突っ張り器具を棚板と天井の間に入れ、 ガタツキのないように調節して固定します。天井の傷を防ぐため、突っ張り器具と天井の間には MDFの端材を入れています。これで前後左右の固定ができました。
さらに構造を補強するために、棚の上下と真ん中の棚板あたりにL字金具を取り付け、 柱と奥のMDFを固定しています。
その後、入れたいものの高さに合わせて棚板を入れていきます。 今回は棚板を入れるための溝が切ってある柱を買ってきたので、棚板を切り出して差し込むだけです。 SPFを柱にしたほうが安いのですが、棚受を作る手間と棚受作成に必要な部品代を考えると 多少高くても棚受のある柱のほうが良いと判断しました。


<普通の蝶番の場合>


<掘り込み不要スライド蝶番の場合>

棚が入ったら扉を取り付けます。単純な片開きの扉を上下2つつけました。
普通の蝶番ではなく、スライド蝶番を使用しています。普通の蝶番では扉を開くときに、 余分なスペースが必要になってしまうからです。スライド蝶番は側面のMDFと閉じた状態の扉の端を そろえることができます。掘り込みタイプがキッチン収納などによく使われているのですが、 掘り込み不要タイプのほうが作業が楽です。ただし、掘り込んでいない分、棚の内側に出っ張りができます。

本体側に蝶番を取り付け、その後扉を取り付けます。ネジ穴が4つ空いていて、2つは細長い穴です。 先にこの細長い穴にネジを仮止めし、扉の位置を調節したら丸い穴にネジ止めします。 その後、細長い穴のネジをしっかり締め込んで固定します。最初に丸い穴をネジ止めしてしまうと 扉をズラスことができず、位置の調節ができません。

扉の開閉をスムーズにするために、 扉を取り付けるときに下に定規を置いて隙間を作りました。


ホームセンターで「ツマミ」を購入しました。扉の色に合わせて木目調のものを選択。
下の扉の上の方と、上の扉の下の方に取り付けます。インパクトドライバにドリルビットを取り付けて 穴を空け、付属のネジで止めます。上下のツマミの位置は揃えたほうが見た目が良いですね。
ツマミの近くにマグネットキャッチをつけます。
付属のネジで固定するだけです。本体側にマグネットを取り付け、 扉に鉄板を取り付けるのですが、位置がズレていると接着力が弱くなります。


完成です。
一番下の部分はL字金具で扉と同じ板を固定しています。
雑誌やCDなどがたくさん入る棚ができました。収納はいくらあっても足りませんね。




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